「ぱっと見テクニカル」とは、FXプライムbyGMOが提供しているチャート予測ツールで、過去の値動きの中から現在の値動きと似ている値動きを探し出し、これを参考に瞬時に将来の値動きを予測してくれるツールです。
ローソク足3000本分、期間にすると最大で約12年分の過去値動きからシステムが現在のチャートパターンと似た形状のチャートパターンを探し出してくれます。
これまでプロしか使っていなかった形状比較分析システムをFXの個人投資家でも簡単に利用できてしまう上、FXプライムbyGMOに口座を持っていれば無料で利用できる便利なツールです。
ぱっと見テクニカルとは
ぱっと見テクニカルの特徴
- 最大12年分の過去データを自動で検出し、未来の値動きを予測
- 通貨ペアは20種類、足種は11種類と豊富
- 近似チャートを最大3つ表示することができる
- 一致率も同時に表示
- 取引アプリ「PRIMEアプリS」内に内蔵
搭載通貨ペア(20ペア) | 米ドル/円・ユーロ/円・ポンド/円・豪ドル/円・NZドル/円・ 加ドル/円・スイスフラン・SGドル/円・香港ドル/円・ 南アランド/円・トルコリラ/円・メキシコペソ/円・ ポーランドズロチ/円・ユーロ/ドル・ポンド/ドル・豪ドル/ドル・ NZドル/ドル・ユーロ/ポンド・ユーロ/豪ドル・ポンド/豪ドル |
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搭載足種(11種類) | 10分足・15分足・20分足・30分足・1時間足・ 2時間足・4時間足・8時間足・日足・週足・月足 |
売買シグナル | 搭載なし |
スマホ対応 | あり FXプライムbyGMO FX取引アプリ「PRIMEアプリS」内に内蔵(ios、Android対応) |
ぱっと見テクニカルは「形状比較分析」を使った予測ツールです。
形状比較分析」は抽出された過去のチャートを参考に将来の値動きを予測します。
さらに現在のチャートと抽出された過去のチャートがどれくらい一致しているのかが「93%」というような数値でも表示されます。
ぱっと見テクニカルの他社のツールとの最大の違いはアプリの「PRIMEアプリS」の中に内蔵されているということです。
他社のツールでは通常予測ツールは別アプリになっていて、値動きの予測を確認したらアプリを閉じ、取引アプリを起動させて注文を行います。
一方、ぱっと見テクニカルでは値動きの予測を確認したらそのまま注文画面に移行することができるという点で操作の便利性が高いのが特徴です。
ぱっと見テクニカルのメリットとデメリット
メリット
- FXプライムに口座があれば無料で利用可能
- 一致率96%など、一致率を明確な数値で表示してくれる
- 詳細設定により抽出するデータを調節することができる
- 取引アプリ内に内蔵されている
デメリット
- 突発的な事件やニュースが発生すると大きく違う値動きをする
- 形状比較分析を実際どれくらいプロが活用しているかは不明
ぱっと見テクニカルは口座を開設していれば無料で利用でき、多数の通貨ペアと豊富な足種のデータを対象に、他の予測ツールにはあまりない詳細設定を調節して抽出するデータをカスタマイズできるところは他社にはあまりないメリットです。
過去のチャートをもとに値動きを予測しますので、突発的な事件やニュース、自然災害が起こると予測とは違う値動きになります。特に、日足や週足など長い時間軸では事件の他に要人発言などサプライズが発生しやすくなるので予測が外れやすい傾向にあります。
また、10分足、15分足ではノイズが多すぎて予測の精度が落ちると言われています。
ぱっと見テクニカルでは1時間足~4時間足が比較的に有効に機能しますので、デイトレードから1、2日のスイングトレードが向いていると言えるでしょう。
また、ぱっと見テクニカルはリリースされた2009年当時はプロが利用している形状比較分析ツールを個人でも無料で使えると話題になりましたが、実際のところプロがどの程度参考にしているのかは分かりません。ツールに頼りきりにならずに投資をしていくことが肝心ですね。
無料お試し版は機能が制限されている
ぱっと見テクニカルには、口座開設していなくても利用できる無料お試し版があります。
ただし、使用できる通貨ペア、時間足、比較対象通貨ペア、モデル予測に大幅な制限があるため、後ほど解説するトレードのエントリーポイントに使う方法では口座開設後に利用できる正規版を利用していただく必要があります。
ぱっと見テクニカルの使い方
起動方法・画面操作の方法
①ぱっと見テクニカルの起動方法はログイン後の会員画面から入ることが出来ますので、FXプライムbyGMOのホームページの左上のログインフォームからログインして会員画面を表示させます。
②左側のサイドバーに「ぱっと見テクニカル」のバナーがありますのでバナーをクリックします。
③ぱっと見テクニカルの画面が表示されます。
上が現在のチャート、下が近似チャートです。現在チャートには近似チャートをもとにした予測の値動きが破線矢印で表示されます。赤で塗られたエリアですね。
一致率は現在チャートの丈夫に表示されます。オレンジ色の丸がそれです。
デフォルトの画面では「最近似」のみが表示されています。
通貨ペア、時間軸、比較対象通貨ペア、モデル予測は上部のプルダウンで選ぶことができます。
比較対象の通貨ペアは過去チャートからは同一通貨ペアと全通貨ペアのどちらかを選択することができます。
起動時は第一近似チャートのみが表示されていますが、モデル予測のプルダウンの選択によって、第二近似、第三近似を選べるほか、3つの近似チャートを同時に表示することもできます。
モデル予測を「全モデル」にした場合です。
3つの予測が同時に表示されています。
- 第一近似チャートが赤
- 第二近似チャートが青
- 第三近似チャートが緑
と色分けされています。
モデル予測を「比較」にした場合です。
すべての近似チャートが4面表示されています。
現在チャートと過去チャートがそれぞれ上下に配置して表示されるので、チャートの足型を見ることができ、より細かく分析することができますね。
モデルの詳細設定予測の度合いを調整したいときは右上の「設定」ボタンをクリックします。
設定機能はPC版のみの機能です。
それぞれの調節項目は以下の通りです。
スマホ画面でのぱっと見テクニカルの見方
ぱっと見テクニカルはFXプライムbyGMOのFX取引アプリ「PRIMEアプリS」から起動することができます。
ログイン後のメニュー画面の中にぱっと見テクニカルがありますのでタップして起動させます。
起動させると上に現在チャート、下に近似チャートが表示されます。
こちらがモデル予測を全モデルにした画面です。
スマホアプリでもPC版と同様に20通貨ペア、足種11種類に対応しています。モデル予測はスマホアプリでは画面に複数チャートを表示させる「比較」モードは使用できません。
アプリを閉じずにそのまま注文画面に移行できるのもスピーディーな注文を可能にしてくれます。
さらに注目の点はスマホ本体を横に傾けたときの横画面にも対応しているところです。
これも他の予測ツールにはあまりない機能で、スマホでも見やすい画面を実現しています。
ぱっと見テクニカルを使ったトレードのエントリー手法
ぱっと見テクニカルの一致率が高くなっていて、かつ第1近似値~第3近似値まで同じような形状を描いている場合にその方向にエントリーする方法です。
長い時間足の方が的中率が高く、短い時間足は的中率が低いため、1時間足~4時間足のチャートを表示させます。
ぱっと見テクニカルでは直近の値動きを参考に未来を予測するので、比較的大きなトレンドの時間足の方が的中する確率が高いです。
トレンドが頻繁に入れ替わってノイズの多い短い時間足は的中率が低かったりすでにトレンドが変わってしまって予測がアテにならないことが多いので、スイングトレードか長めのデイトレードで行います。
予測チャートはモデル予測を「比較」で3つのチャートをすべて表示させます。
口座開設無しで利用できるお試し版のぱっと見テクニカルでは、モデル予測「比較」が選択できないのでご注意ください。
一致率が90%以上、3つすべてが同じ方向を向いているときに、ぱっと見テクニカルの予測している方向にエントリーします。
一致率は3つの近似チャートとも97%、予測チャートを重ねると現時点の1ドル=112.40円台から112.80あたりまで上昇すると出ています。第2近似チャートのみ113.40までの上昇と予測していますね。
3つすべての矢印が上を向いているので買いエントリーしてみます。
結果を見てみましょう。

ドル円4時間足
予測的中!
ドル円は112.80円まで上昇しています。
ぱっと見テクニカルの予測よりも少し早いペースですが、上昇していることが分かります。
高い一致率で3つの予測チャートが同じ方向を向いていることを条件とすることで、エントリーした途端に逆方向に動いてしまうということはある程度減少させることができますし、方向通り動けば早い段階で含み益を持った状態になりますので精神的に安心してトレードができますね。
この方法では、毎日一致率が高く、3つのチャートの方向が同じ方向を向いている場面が来るわけではありませんが、一致率が高くなく、方向も揃わないときは様子見しておいて、一致率が高く、方向性が揃ったときだけ取引するようにすればエントリーを失敗して損失を出すリスクをある程度軽減することができます。
チャンスは多くないものの、初心者さんには有効な方法だと言えます。
取引の参考として利用する
自分のトレードのエントリー根拠の裏付けとして使用します。
例えば、チャートを見てこれからレートが上がると予想して買いエントリーしようとします。
この時、参考材料としてぱっと見テクニカルの予測チャートを確認して自分の出した分析と同じ方向に動くと予測値が表示されたらエントリーするというものです。
このチャートは豪ドル円の2時間足、テクニカル指標は移動平均線とMACDを表示させています。
チャートではMACDがデッドクロスした後、ローソク足が移動平均線をデッドクロスした売りシグナルを出しています。
このまま売りエントリーをしてもいいのですが、ぱっと見テクニカルがどのような予測をしているのか確認してみます。
ぱっと見テクニカルではこのまま価格が下降すると予測されていますね。つまり、ぱっと見テクニカルを見る限りでは売りシグナルで正解ということになります。
結果、どうなったのでしょうか。
価格は売りシグナルの通り下降していますので、的中しています。
特にトレードに慣れていないうちはシグナルが出ても、本当にこのままエントリーしてしまって大丈夫なのか、ダマシなのではないかと迷っているうちにエントリータイミングを逃してしまうというような失敗もあると思います。
その時にぱっと見テクニカルを確認して自分の分析に沿ったエントリーの後押しをしてくれる存在として利用することも可能です。
完全にぱっと見テクニカルに頼るのではなく、トレードのプランは自分で立て、参考として過去の値動きを確認して補足します。予測ツールはこれくらいの使い方がちょうど良いです。
バイナリーオプションでの活用方法
FXトレード以外にもバイナリーオプションでぱっと見テクニカルを活用する方法があります。
バイナリーオプションとは価格が上がるか下がるかの2択を予測する投資取引のことです。
判定時刻のレートが自分が選択したレートを上回っているか下回っているかを予測するだけのシンプルな投資であることと、少額から始められることでバイナリーオプションの方が向いている、という人もいます。
バイナリーオプションとFXの違いを比較!投資初心者におすすめしない理由
バイナリーオプションでは10分足か15分足の短い時間足で見ていきます。
例えば、上のぱっと見テクニカルのチャートの場合、第一近似チャートから第三近似チャートまですべてが一旦上昇方向に矢印が動いているのが分かります。
このことから、上昇方向に動く確率が高いと見てバイナリーオプションはHighで購入です。
実際のチャートはどうなったのでしょうか?
チャートを確認すると結果的には第一近似チャートに近い動きをしていますね。ただ、その後の下降の仕方が第一近似チャートに比べて急です。
初動の動きとしてはHighで当たっていたとしても判定時刻によっては勝敗が分かれることも考えられます。
ぱっと見テクニカルは将来の動きをシステムで予測してくれますので、すぐ先の方向性を判断したいバイナリーオプションでも使える分析手法と言えますが注意が必要です。
形状比較分析とは言っても必ずしも将来のチャートが過去のチャートと同じ動きをするとは限りません。今回の事例のように最初は動きが一致していても、オプションの判定時間にHighかLowか確定していなければなりませんので、判定時間によって結果が変わることもあり得ます。
バイナリーオプションでもFX取引と同じようにぱっと見テクニカルの形だけを見て判断するのではなく、自分のテクニカル分析のサポート的な役割として活用することをおすすめします。
他社のチャート予測ツール
このような予測系のツールはFXプライムだけでなく、他のFX会社も提供しています。
例えば、
- 「ぴたんこテクニカル」外為どっとコム
- 「先読みLIONチャート」ヒロセ通商
- 「FXTF未来チャート」ゴールデンウェイ・ジャパン
- 「未来予測チャート」JFX
- 「かんたんトレナビ」マネーパートナーズ
- 「みらいチャート」セントラル短資FX
などです。
色々利用してみてトレードの精度を上げるツールとして参考にしてみるのも良いと思います。