高金利通貨として人気通貨と言えば、豪ドル/円(AUD/JPY)が有名です。
スワップ投資として豪ドル円は長い間金利が高かったので、外貨投資として非常に人気がありました。
近年は政策金利が下がっているので、利回りの低下により人気が少しずつ薄れてきていますが、それでもオーストラリアという国の信用度の高さや、経済水準の安定性から、スワップ投資としてまだ人気があります。
この記事では、豪ドル円のトレードやスワップ投資を始めてみたい人のために、今後の見通し予想やリスク、おすすめFX業者など、豪ドルの全てを解説します。
目次
オーストラリアドル(豪ドル)の特徴
オーストラリアと言えば、世界有数の資源国です。石炭、鉄鉱石、金など、多くの豊富な資源のある国で有名です。そのため、資源の価格が豪ドルの価格に影響を与えます。
また、主要貿易国である中国の経済状況にも左右されやすいという特徴があります。
オーストラリアでは、中央銀行にあたるオーストラリア準備銀行が、原則毎月第一火曜日に「金融政策委員会」があり、政策金利が発表されます。
現在の政策金利は、0.75%まで引き下げられています。これは過去最低の政策金利です。また、2019年に入ってから3度目の利下げとなっており、2020年中に0.5%への利下げも予想されています。
1990年代始めには政策金利が17%でしたから、そこからずっと金利の低下が続いているというわけです。
豪ドルの長期予想については次の記事で詳しく解説していますのでご参考ください。
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豪ドル円の為替・金利の長期見通しを予想しました
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豪ドル円リアルタイムチャート&レート
豪ドル円(AUD/JPY)の最高値と最安値
最高値 | 最安値 |
---|---|
107.81円 (2007年7月) | 54.99円 (2008年10月) |
豪ドル米ドルリアルタイムチャート&レート
豪ドル米ドル(AUD/USD)最高値と最安値
最高値(2000年以降) | 最安値(2000年以降) |
---|---|
1.1087ドル (2011年7月) | 0.4773ドル (2001年4月) |
オーストラリア政策金利の推移
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019年 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.25 | 1.0 | 1.0 | 1.0 | 0.75 | 0.75 | 0.75 |
2018年 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 |
2017年 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 |
2016年 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1.75 | 1.75 | 1.75 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 |
2015年 | 2.5 | 2.25 | 2.25 | 2.25 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
2014年 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 |
2013年 | 3 | 3 | 3 | 3 | 2.75 | 2.75 | 2.75 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 |
2012年 | 4.25 | 4.25 | 4.25 | 4.25 | 3.75 | 3.75 | 3.5 | 3.5 | 3.5 | 3.25 | 3.25 | 3 |
2011年 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.75 | 4.5 | 4.25 |
2010年 | 3.75 | 3.75 | 4 | 4.25 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.5 | 4.75 | 4.75 |
豪ドル円スワップ比較!2020年
FX会社ごとにスプレッドとスワップポイント、最小取引通貨が異なります。まずスワップポイントについてですが、各社とも高いスワップポイントを提供してくれています。
一見するとあまり大きな違いには見えませんが、通貨量が増えて、長期運用した時に大きく変わってくることがあります。
FX会社 | スワップポイント (1万通貨あたり) | スプレッド (原則固定) | 最小取引通貨 | スワップ 引き出し |
---|---|---|---|---|
くりっく365 | 16円 | 3.3銭※ | 1万通貨 | × |
GMOクリック証券 | 18円 | 0.7銭 | 1万通貨 | ○ |
DMM FX | 15円 | 0.7銭 | 1万通貨 | ○ |
ヒロセ通商 | 21円 | 0.7銭 | 1000通貨 | × |
JFX | 21円 | 0.7銭 | 1000通貨 | ○ |
みんなのFX | 20円 | 0.6銭 | 1000通貨 | ○ |
SBI FXトレード | 21円 | 0.69銭 | 1通貨 | ○ |
※2020年1月時点
※くりっく365のスプレッドは変動制
スワップポイントについてはヒロセ通商、JFX、SBI FXトレードが21円と業界最高値で、そこにみんなのFXが20円と続きます。
くりっく365のスワップは業界でも上位の高さですが、スプレッドの広さがネックです。こちらは変動制になっていますが、総じて広いスプレッドになっているのが欠点といえます。
スワップポイントのみの引き出しに対応していない業者は、一度決済しないとスワップポイントがもらえません。頻繁にスワップを引き出したい場合は、対応した業者を選びましょう。
月間・年間スワップポイントランキング(2020年)
スワップポイントの計算方法は会社によって異なります。
日によってスワップポイントが変わる会社もあれば、ずっと固定で同じ金額がもらえる会社もあるため、単純に30日分をかけただけでは累計の金額がわかりません。
そこで、スワップポイントが多い、最小取引通貨単位が小さい、といった観点からFX業者を厳選して年間累計スワップポイントを計算しました。
2017年の豪ドル円累計スワップポイントのランキングは次の通りです。(1万通貨)
1位:10,007円 ヒロセ通商
1位:10,007円 JFX
2位:9,081円 くりっく365
3位:8,741円 みんなのFX
4位:8,112円 SBI FXトレード
5位:7,771円 GMOクリック証券
GMO クリック証券 | くりっく365 | ヒロセ通商 | みんなの FX | SBI FX トレード | |
---|---|---|---|---|---|
年間累計 | 7,771円 | 9,081円 | 10,007円 | 8,741円 | 8,112円 |
2019年9月 | 475円 | 562円 | 520円 | 500円 | 513円 |
2019年8月 | 496円 | 596円 | 609円 | 554円 | 593円 |
2019年7月 | 858円 | 867円 | 915円 | 875円 | 771円 |
2019年6月 | 698円 | 901円 | 838円 | 857円 | 793円 |
2019年5月 | 889円 | 964円 | 1,162円 | 934円 | 880円 |
2019年4月 | 1,268円 | 1,502円 | 1,267円 | 1,235円 | 1,244円 |
2019年3月 | 950円 | 1,227円 | 1,450円 | 1,204円 | 1,048円 |
2019年2月 | 990円 | 1,147円 | 1,400円 | 1,292円 | 1,116円 |
2019年1月 | 1,147円 | 1,315円 | 1,600円 | 1,290円 | 1,154円 |
豪ドル円スワップポイントが最も高いFX会社ランキング
第1位:ヒロセ通商
「ヒロセ通商」は豪ドル円のスワップポイントが21円と、業界最高水準を誇っています。
ヒロセ通商は高金利通貨に力を入れており、豪ドル円だけでなくNZドル円のスワップも業界トップクラスです。
1000通貨からの取引も可能で、資金に余裕を持った投資運用ができます。
1日にもらえるスワップポイントは日によって増減がありますが、月間トータルで見るとスワップポイントランキング1位なので、スワップ狙いの長期運用トレーダーにはしっかり満足できる会社と言えるでしょう。
スワップポイントのみの出金ができないことがデメリットですが、それを補って余りあるほどの高スワップです。
数年単位の複利運用の場合は、1円でもスワップポイントが高い方が儲かるので、スワップトレードでは最もおススメの会社です。
なお、「JFX」はヒロセ通商の子会社でほぼ同様のスペックなのでランキングでは割愛します。
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第2位:くりっく365
「くりっく365」は、スワップポイント、スプレッド、最小取引通貨単位などは各社共通です。
スワップポイントやスプレッドは日々変動していますが、スワップポイントは基本的に高水準を維持しているため、スワップトレーダーには人気があります。
ただし、他社と比較するとスプレッドが広すぎるのがデメリットです。
取引通貨量が10万通貨以上になると、クリック365ラージという商品でスプレッドが狭くなりますが、それでも豪ドル平均スプレッド1.26と店頭取引会社にはまだまだ劣ります。
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第3位:みんなのFX
「みんなのFX」の豪ドル円スワップポイントは、数あるFX会社の中でもトップクラスです。
また、スプレッドも0.6pipsと業界最狭の設定で短期売買でも利益を上げやすいという特徴があります。
スワップポイントのみの引き出しが可能なため、ポジションを決済せず定期的にスワップ引き出したい場合はとてもオススメのFX会社です。
1ヶ月のトータルスワップポイントは、ヒロセ通商、JFX、くりっく365に次いで高水準です。
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第4位:SBI FXトレード
「SBI FXトレード」の豪ドル円のスワップポイントは2020年1月時点では業界最高水準となっています。
しかし、最もスワップポイントが多かったヒロセ通商と比べると、年間で1万通貨あたり2,000円弱も差があります。
これが長期にわたり、さらに通貨量が多くなると、非常に大きな差となるのは明らかです。
スワップポイントのみ引き出しができるというメリットはありますが、トータルもらえるスワップポイントを考えると、あまりおすすめできません。
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第5位:GMO クリック証券
「GMOクリック証券」の豪ドル円スワップポイントは、他の会社と同じ程度です。
最小取引通貨が1万通貨となっていますので、資金力が少ない場合には取引しにくいという欠点があります。
スワップポイントのみの引き出しが可能なため、ポジションを決済せず定期的にスワップ引き出したい場合はとてもオススメのFX会社です。
1ヶ月のトータルスワップポイントは、ヒロセ通商、JFX、くりっく365に次いで高水準です。
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スワップポイントがいくら貰えるかシミュレーション
それでは豪ドル円で毎日得られるスワップポイントはいくらになるか見ていきます。
まず最も高いスワップポイントで豪ドル円のスワップを計算した場合のシミュレーション予測をしてみます。
例えば、店頭FXで最もスワップポイントの高い「ヒロセ通商」だと1日のスワップポイント21円、取引通貨量を10万通貨とした場合、1日で210円の金利が得られます。
そして、一カ月後に6,300円、一年後に76,650円得られることになります。
また、年間利回りは、豪ドル円を74円、スワップポイントを21円で計算した場合、約1.1%になります。
運用日数 | スワップポイント |
---|---|
1日 | 210円 |
1ヵ月 | 6,300円 |
1年 | 76,650円 |
3年 | 229,950円 |
5年 | 383,250円 |
10年 | 766,500円 |
豪ドル円10年間の為替レート推移
資源国であるオーストラリアの相場は、資源価格の影響を受けやすいです。しかし、過去の月足チャートを見ると、相場を大きく動かしているのは世界的な事件や出来事によるものだとわかります。
最も注目すべきはリーマンショックによる大暴落。この時には数か月で40円以上もの下落をつけ、これが豪ドル円史上最安値となり、54.99円を記録しました。
その後イギリスEU離脱国民投票、トランプ大統領誕生などの出来事でも相場が大きく反応しているのがわかります。しかし、意外にも東日本大震災、アベノミクス相場では大きなトレンドの発生にはなりませんでした。
こうしてみると、豪ドル円を動かす要因はアメリカを中心とした世界的出来事に影響を受けやすいことがわかります。
自国の国力ではなく、世界経済が相場を動かしているところは、豪ドルという通貨の脆弱性が垣間見れるポイントではないでしょうか。
2008年9月、リーマンショック
アメリカのリーマンショックによって、豪ドル円は大暴落し、史上最安値を記録しました。この驚くほどの下落から、豪ドルは潜在的に暴落しやすいリスクを持っていることがわかりました。
2013年、アベノミクス始動
日本の経済政策アベノミクスは全てのクロス円で円安が進行したため、豪ドル円も上昇しましたが、2007年につけた史上最高値を更新することはありませんでした。
2015年8月、チャイナショック
中国との結びつきが強いオーストラリアでは、このチャイナショックで大きな影響を受けました。しかし、その後アメリカトランプ大統領の誕生により豪ドル円は上昇。
2016年6月、EU離脱のイギリス国民投票
この日は全面的にリスクオフで円が買われたので、豪ドル円も下落しました。しかし、その後レートはすぐ回復しており、下落は一時的で終わっています。
基本的にイギリスやヨーロッパよりアメリカの影響が相場に反映されやすい傾向にあります。
豪ドル円を運用する上で注意すべき経済指標発表
オーストラリアのような資源国は、経済指標が相場に大きな影響を与えます。取引をする際は、経済指標には十分注意が必要です。
主なものは次の通りです。
- オーストラリア準備銀行(RBA)金利政策発表(毎月第一火曜日)
- 国内総生産(GDP)(3、6、9、12月上旬)
- 新規雇用者数・失業率(毎月中旬)
- 小売売上高(毎月上旬)
- 消費者物価指数(1、4、7、10月下旬)
- 貿易収支(毎月上旬)
最も注目度が高いのは、政策金利発表と雇用統計です。
オーストラリアに限らず、どこの国でもこの指標は重要ですが、中でもオーストラリアの場合、オーストラリア準備銀行(RBA)総裁のコメントにも注意が必要です。発言内容によって、大きく相場が動くこともあります。
また、景気状況を示す小売売上高や消費者物価指数も注目されます。これらの数値が高くなると、政策金利の引き下げの可能性も浮上するため、重要な指標です。
オーストラリアの最大の輸出先である中国の景気はオーストラリアに影響を与えますので、中国の動向にも注意が必要です。
オーストラリア準備銀行(RBA)金利政策発表
RBA金利発表とは何か
RBAとは、オーストラリア準備銀行の事です。日本でいうと日本銀行、アメリカで言うとFRB(連邦準備理事会)の事を言います。
RBAは原則、毎月第一火曜日の日本時間13:30(オーストラリアがサマータイムの時は12:30)に政策金利を発表します。
最近、アメリカが金利の利上げを行っているニュースが流れているのでなんとなく重要性がわかる方もいるかと思います。
政策金利の重要性

金利が下がると銀行は低い金利で資金を調達できるので、企業や個人に低い金利でお金を貸すことが出来ます。
当然、金利が低いと企業や個人はお金を借りやすくなるので運転資金や設備投資、住宅の購入などをしようと考えます。
そうすると経済活動は活発になり、景気が良くなっていきます。金利を上げると逆の事が起きます。
政策金利の決定はその国の経済をどうしていきたいかの方向性が示すものになるのでとても重要な指標になります。
為替における金利の重要性
為替取引の一般的な考え方は人気投票にあります。
例えば、米ドルと日本円を比べた時に、米ドルのほうが日本円に比べて金利が高いと米ドルで運用した方が儲かると思って米ドルを買う人が多くなります。
2006年頃にこれが大流行して円キャリートレードと言われるものがありました。要は金利の低い円を調達して金利の高いドルに換えて金利差分を儲けるといった取引です。当時米ドルは124円まで円安になりました。(現在は大体110円前後)
特に豪ドルは金利が高いことが特徴の通貨であり日本円やアメリカドル、ユーロに比べて為替に及ぼす金利の影響が非常に強いです。
オーストラリアドルと政策金利の関係性
オーストラリアドルは資源国通貨の代表的な通貨になります。資源国通貨はほかにニュージーランドドルや南アフリカランドなどがあります。
これらの国の通貨の魅力は金利が高いことにあり、通貨の価値は金利によって大きく乱高下します。
例えば、政策金利が7%台であった2007年以降は1豪ドル100円近くまで豪ドルの価値が上がりました。
2016年8月から20か月連続して1.5%の過去最低金利を維持していた時期は、そんなに大きく反応しなくなりましたが重要な指標であることに変わりはありません。
FX取引におけるRBA政策金利の重要性
毎月1回火曜の13:30に発表されるオーストラリアドルの政策金利ですが今年はどのような動きをしたのでしょうか。
2018年は7月までに6回政策金利の発表がなされていますがすべて1.5%の据え置きになっているためほとんど動きはありません。動いても30銭程度の動きになっています。
しかし、2018年6月25日の野村証券の予想によると、
米国金利上昇に伴う新興国市場の動揺や、イタリアの財政懸念を反映して金融市場が不安定化していること、豪州において住宅価格が軟化し、財政刺激による消費押し上げ効果が限定的と見られることなどを考慮し、利上げ開始時期を2019年2月と予想します。
引用:野村証券
とあります。
実際に2019年2月に利上げの機会はありませんでしたが、金利がもし上がってくるとFX取引においても非常に重要な意味を持ってきます。
まず金利が上がるとスワップポイントが上がります。スワップポイントが上がると豪ドルを持っているだけでお金が増えていくので豪ドルで運用するうまみが大きくなります。
これは私の勝手な推測ですが、アメリカが金利を上げていくことを考えると新興国や資源国は金利を上げざるを得ないと思います。
米ドルは世界で一番信用され、かつ流通量が段違いで多い通貨です。皆さんも海外旅行に行ったことがあるかと思いますが米ドルを海外で使えなかったとことはなかったと思います。
そんな最強通貨の米ドルが金利を上げれば米ドルにお金が集中してしまいます。その状態を防ぐためにも金利を上げてくる可能性は十分にあると思います。
過去政策金利が動いた時の豪ドルの為替変動について
ここ最近、全く政策金利は動いていないので動きは少ないですが2016年8月に市場予想に反して0.25%金利を下げました。その時は発表直後に50銭ほど為替相場が動いています。
また、2016年5月にも予想に反して0.25%金利の引き下げを行いました。この時は発表直後に1円近く円高になっています。政策金利に変化があると大きく動きがあるのが豪ドルです。
また、政策金利に変化がなくても現在RBAは利上げに慎重姿勢です。これが金利を上げることを示唆する発言があれば豪ドルは大きく円安方向になっていきます。
これから毎月RBAの金利発表はあるので政策金利発表直後にある要人の発言も非常に重要になります。今後、野村証券などの予想があたり金利上昇局面になってきたら大きく円安になるかもしれません。
豪ドルは過去スワップポイントが高い通貨だったので長期で持てば持つほど高いスワップポイントもらえました。もし資金に余裕あるようであれば今のうちから豪ドルを仕込んでおいて長期で持つのもいいかもしれませんね。
雇用統計(新規雇用者数・失業率)
雇用統計とは何か
雇用統計と言えば、毎月第1金曜日に発表される、アメリカの雇用統計が有名です。為替へのインパクトが大きく、FXの中では最重要指標の1つになっています。
アメリカほどではないですが、オーストラリアの雇用統計も、為替市場、特に豪ドル/円に大きな影響があります。
雇用統計発表で稼ぐトレード手法!FXの祭りを攻略する必勝法とは
オーストラリアの雇用統計は、毎月中旬に、豪連邦統計局が発表する指標です。
オーストラリアの雇用環境は、人口2,300万人、就業者数は1,200万人くらいの規模です。(ちなみにアメリカの人口は3億3,000万人、就業者数は1億5,000万人程度です。)
規模は大きくないですが、FXにおけるオーストラリアの雇用統計は重要です。
過去雇用統計が発表された時の豪ドルの為替変動について
オーストラリアの、雇用統計では「就業者数」に注目が集まります。特に「正規就業者数」に注目が集まる傾向にあります。しかし、政府関係者でもない限り、事前に知ることは不可能なので知識として知っておいてください。
オーストラリア雇用統計発表直後は、10~20銭程度の値動きの時から50銭程度動くこともあります。
ちなみに2018年7月19日に発表された直後はチャートでは約40銭の上昇でした。また、5月に発表された時も約40銭動いていますので影響力の大きい指標になります。
小売売上高
小売売上高とは何か
小売売上高とは、スーパーやデパートなどの月間の売上高を示す経済指標になります。「小売売上高が良い=国内景気が良い」ということになるので小売売上高の数字が良いと為替は買われる傾向にあります。
オーストラリアの小売売上高は、毎月上旬に豪統計連邦局が発表します。指標発表直後に為替が変動することもあるのでチェックが必要です。
過去小売売上高が発表された時の豪ドルの為替変動について
RBA政策金利発表時ほど、小売売上高発表直後に為替は大きく動きません。しかし、雇用統計同様重要な指標です。
2018年7月4日に発表された直後には約30銭円安に動いています。
消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数とは何か
消費者物価指数(CPI)とは、消費者が物やサービスを、買うときの物価の変動を指数化したものです。
オーストラリアの消費者物価指数は四半期(1月、4月、7月、10月)ごとに豪統計連邦局が、前月比と前年比を発表しています。
消費者物価指数の数値が前年よりもプラスならインフレ傾向、マイナスならデフレ傾向にあります。どこの国も大体年2~3%のインフレを目標にしています。
過去消費者物価指数が発表された時の豪ドルの為替変動について
消費者物価指数(CPI)はRBA金利発表や雇用統計、小売売上高に比べると動きは少ないです。
2018年4月24日の発表時には、約10銭円安に動きました。
四半期に一度の発表でもあり若干重要度は落ちますが、チェックは必要です。
豪ドル円取引のリスク
日本時間の早朝から午前中にも大きく動く
豪ドル円は、日本時間の午前中に最も値動きが大きくなります。
ドル円やポンド円など、クロス円においても多くの通貨ペアは、東京時間の値動きは小さく、ロンドン時間やニューヨーク時間に動きが活発になります。
ところが、豪ドル円はオーストラリアの指標が日本時間午前中に多く発表されること、さらに最大貿易相手国である中国の経済指標発表も午前中に多いこともあり、結果として午前中によく動く通貨ペアになっています。
つまり、日本の午前中であっても、価格変動リスクへの備えが必要となるかもしれません。
ただし、日本時間の夜は動かないのかというと、そうでもありません。特にニューヨーク市場にあたる時間帯は、再び値動きが大きくなります。
こうした動きは、他の通貨ペアにない特徴と言えるでしょう。
ボラティリティが比較的大きい
豪ドルの為替変動リスクは非常に注意が必要です。
主要国の中でもボラティリティが大きい通貨なので、注意しないと為替レートが急に変動することがあります。
もちろん、ボラティリティが大きいと、よく動くということですから、短期トレードでも利益を出すことはできます。
豪ドル円の一日の平均変動幅は約1.26円です。
最も大きいのはポンド円の約1.98円ですが、それでもドル円の平均変動幅が0.96円ですから、よく動く通貨ペアと言えます。それゆえ取引にはその点を考慮する必要がありそうです。
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