





FXで借金をしても自己破産はできます。
なので人生を諦めてしまう前に、一度弁護士に相談してみてください。

と思うかもしれませんが、無料で相談を受け付けてくれる弁護士はたくさんいます。
また、法テラスに相談すると弁護士を紹介してくれますし、依頼金も分割払いができたり安くなったりします。

目次
FXの借金は自己破産できないと言われる理由
とよく言われるのは、それが「免責不許可事由」にあたるという間違った噂のせいです。
(免責許可の決定の要件等)
第二百五十二条 裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする。
四 浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと。
引用:破産法第252条
確かにFXが「浪費又は賭博その他の射幸行為」にあたるかというと判断は難しいですが、破産法252条第2項には次のような記述もあります。
2 前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる事由のいずれかに該当する場合であっても、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる。
引用:破産法第252条
仮にFXがギャンブルだという判断がなされても、「経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可すること」も可能だということです。
自己破産ができないケース
借金の金額がそれほど大きくない場合は、自己破産できないケースもあります。
自己破産の条件は「支払不能」であることなので、借金の額が100万円程度であれば
裁判所に「継続的に返済できない状況」と認められない可能性があります。
この金額は、利息は抜きで「3年以内に返済」できる金額かどうかが争点となります。
そもそもなぜFXで借金になってしまうのか
FXで借金になる可能性は2つあります。
1つめ目は、相場の急激な変動でロスカットが追いつかずに自己資産を超えたマイナスで強制決済されてしまった場合。
2つ目は、海外FX会社などのクレジットカードで入金が可能な業者で自主的に借金を作ってしまった場合です。
また、金融機関やカードローン、知人などからお金を借りてまで入金をしてしまう人もいます。
以下の記事では、「FXと借金の関係性」についてより詳しく解説しています。
ぜひこちらも参考にしてみてください。
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実際に自己破産した時の体験談と破産までの手続き

弁護士への相談
相場の急変動でロスカットが間に合わず借金となった場合、借金相手は使用している証券会社になると思います。
僕の場合は、海外口座にクレジットカードの枠で入金をしていましたが、口座資産が全部溶けてしまい支払いができなくなってしまったので、借金相手はクレジットカード会社でした。金額は300万円でした。
弁護士さんに相談しに行って言われました。
「自己破産はできるし、おそらく免責もおりる。こういったケースは最近増えてきている。」
何人かの弁護士さんに話を聞きましたが「FXはギャンブルだからできない」ということは言われませんでした。

破産の申立と手続き
実際に依頼に入ると、まず銀行通帳などの必要書類を提出し、
毎月の収入と支出がどの程度なのか
というところから、本当に支払いが困難であるという事実確認を経て破産の申立、手続きがされます。
提出した書類は、覚えている範囲ですが、以下になります。
年間取引報告書
銀行通帳
給与明細
確定申告書
事業に関わる契約書類
日々の生活の領収書
もちろんこれは人によって異なりますし、弁護士、破産管財人によっても異なると思います。
その後、破産管財人が間に入り、今回の件で免責を出してよいかどうかの調査をされます。
調査といっても実際にはiヶ月ほど自分宛に送られてくる郵便物をチェックされるくらいです。
普段から自分宛の郵便物はほとんど来ないし、やましいこともしていなかったので特に心配はしていませんでした。
後は、提出した銀行口座の通帳に使途が不明なやりとりがあると、「この送金や入金はどういう理由によるものですか?」と逐一確認されます。
一部まったく思い出せない明細もありましたが、「恐らくヤフオクなどのオークションの支払いだ」と説明すると、金額が数千円以内で小さかったため納得してもらえました。



怪しいこととは、「提出した銀行通帳以外に口座を持っており、資産を隠していたことが発覚した」・・・などです。
僕の場合、普段の取引から買い物に至るまで通帳を見れば一目瞭然でしたし、家や車などの大きな買い物、散財するようなことは一切無かったのでこれらで引っかかることはありませんでした。

債権者集会を経て免責
そしてそのチェック期間が過ぎると、僕、弁護士、破産管財人、裁判官、借金相手で債権者集会が開かれます。
僕の場合、借金相手は複数のクレジットカード会社でしたが、債権者集会に相手方は誰も現れませんでした。
大抵こういう場には来ないそうです。
正直これにはホッとしました。
怒鳴られたらどうしよう、って結構ビビってたので。
そして破産管財人から財産や収支、免責について意見申述が行われ、問題がなければ晴れて免責が下り、借金チャラとなります。
依頼から免責が出るまで数ヶ月で終わり、特に手続きで大変だと思うようなこともありませんでした。
免責が出た時は、胸のモヤモヤが晴れ、心が救われたようでした。
ここからようやく再スタートが切れるのだと。

自己破産した後の生活の変化

基本的に以降の生活は他の自己破産者と何も変わらないのですが、破産したことで生活にどう変化があったのかを書いていきます。
一番困ることはクレジットカードが持てないこと
まず一番困ることはクレジットカードが持てないことです。
新規で作ることはできません。
これはとても困ります。
ネットサービスや携帯料金の支払い等でクレジットカードが必須のところも多いです。
なので代わりに僕はジャパンネット銀行のデビットカードを新しく作成し、クレジットカードの代用としています。
これのおかげで普段の支払い方法に支障が出ることはありません。
デビットカードすごく便利です。
住宅ローンも組めない
次に制限は、住宅ローンが組めなくなるようです。
僕の友人は「住宅ローンでマイホームを購入した」
なんて話もしてきますが、まあそこは仕方ありません。
クレジットカードと同様に僕の信用はゼロどころかマイナスです。
頑張って稼いで一括で買いましょう。
携帯電話は問題なく契約できた
破産以降に新しく携帯電話を契約しましたが、問題なく使用できています。
契約したのはDOCOMOとMVNOのmineoです。
もしかしたら落とされるかも?と心配していたので良かったです。
自己破産後に再びFXや投資はできるか?

という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
結論から言うと、FXで自己破産しても、そのあとにまたFXはできます。
一度決定が出た後は、それ以降、日常生活が調査されることはありません。
そのため、自己破産後でもそれまでと変わりなく、FXや株取引などができています。
ただ、自己破産の決定を受けるまでに、弁護士や管財人に
「今後FXを辞める意思はあるか?」と聞かれたことはあります。
その時はさらっと流しましたが、もし仮にイエスと答えていても以降の生活を制限されることは恐らく無いでしょう。
FXの審査は自己破産していても通る
FXの口座開設するときには審査がありますが、それも問題なく開設できています。
先ほどの既存FX口座で問題なく取引ができているように、新規のFX口座も大丈夫です。
自己破産後に口座開設したFX会社は「SBI FXトレード」です。
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知らないサラ金からダイレクトメールが届くようになった
あとこれは破産時に弁護士さんからも言われたのですが、怪しいサラ金からのダイレクトメールがちょこちょこ届くようになりますw
破産後の数ヶ月は月3通ほど来てました。
今でも月に1通くらい全く知らないサラ金からDMが届きます。
こういう人達は官報の破産者の欄を見てまたカモにするため送ってくるようです。
自己破産してよかったです
破産後の生活は大体こんな感じで、クレジットカードが持てないことと、ローンが組めないこと以外は特に不自由ありません。
また当たり前ですが、自分から破産したことを告げなければ、誰も僕が自己破産をしたことを知りません。



自己破産をする前に知っておいた方がいいこと

自己破産の費用は弁護士によって異なる
自己破産にかかる料金は弁護士事務所によって違います。
僕の場合、トータルで45万円ほどかかりました。
内訳は、依頼した弁護士への報酬が25万円、破産管財人の費用が20万円です。
まず、自己破産にかかる弁護士費用は着手金や報酬を合わせて25万円ほどです。
自己破産依頼だと分割の支払いに応じてくれるところがほとんどだと思うので、これに関しては月々の支払い額は1万円程度で済みます。
しかし、今回のケースは管財事件となってしまったため、破産管財人がつきます。
この破産管財人にも予納金として20万円の費用を一括で支払わなくてはいけないのです。
弁護士報酬は後から分割で支払えばいいですが、管財人への20万円の予納金は最初に支払わないと、自己破産の開始決定がされません。
つまり管財事件となってしまった場合、最低でも20万円はすぐに支払える状態でないと、いつまで経っても自己破産ができないのです。
優秀な弁護士に依頼しないと終わらない可能性もある
弁護士は頭が良い!という印象を多くの人が持っていますよね。
しかし、頭が良いことと仕事ができることは全く別です。
実は、僕は自己破産するにあたって弁護士を一度乗り換えています。
最初に依頼した弁護士は、依頼をして着手金を払ったにも関わらず、全く進展が無いまま1年半が過ぎたのです。
その間、最長で1ヶ月連絡がつかないという事態もありました。
あまりに仕事が遅いことと、長期に渡って連絡が取れなかったので、僕は弁護士を変えました。
そして前述の通り、新しい弁護士さんは数ヶ月で自己破産の依頼を完璧にこなしてくれました。
弁護士は皆が優秀なわけではなく、かなり当たり外れが大きいです。
弁護士は口コミなどの情報が少ないので判断材料に欠けるのですが、選ぶ際は
できるだけ自己破産に強い弁護士や、実際に会って信用できる人なのかを判断したほうが良いですよ。
無料相談を行なっているところも多いので、まずは相談してみることをおすすめします。
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