


もし今あなたが1つのFX会社しか口座を持っていなかったら損をしてしまう可能性があります。
FXを始めたばかりの初心者だと、とりあえず最初に口座開設したFX会社でずっと取引をしてしまいますよね?
でもそれはいけません。
できれば最低もう一つ、別のFX会社の口座を持っておいたほうがいいんです。
この記事では、専業トレーダーとして10年以上FXを行い、20以上の口座開設した筆者が、複数の口座を持つメリット・デメリットと実際にどのように使い分けているかを解説します。
複数口座を使い分ける4つのメリット
障害等で取引不能になっても別口座で対処できる

1つの業者だけを使って取引し続けるのは損です。理由はどんな業者でも相場急変時や何らかの障害が起きた時には取引不能になってしまう可能性があるからです。


例えば、2016年6月にはFXの最大イベントと言える「米国雇用統計」で外為どっとコムは障害により取引不能になりました。
外為どっとコムを使っていた人には御愁傷様でちゅとしか言いようがない。だけども、手数料の安さだけにつられて外為どっとコムだけの口座で日計り取引をやろうとしていた一本足打法を改善するいい機会なのでは。複数の口座がないとこういうとき命取りになるのよね
— ジュゲム (@naoesun) 2016年6月3日
他にも、チャイナショックで大荒れした日は、プライスレートが固まったり(グレーアウト)、いくら注文ボタンを押しても約定しない、といったことが起こりました。
もし、メイン口座が取引不能になった時にサブ口座を持っていなければ、ただ指をくわえて見ているだけになってしまいます。


ポジションを持っていなければ、取引不能になっても機会損失だけで済みますが、もしポジションを持ったままだったら悲惨なことになります。
買いポジションを持ったままなのに決済することもできず、ものすごい勢いで相場が下落していく…。考えただけで恐ろしいですよね。

そんな時にサブの口座があれば、サブ口座で同じ通貨ペアの売りポジションを作ることができます。メイン口座が取引不能でもサブ口座でポジションのヘッジができるのです。
もしメイン口座だけしか持っていなければ、そうなった時に後悔しても既に手遅れです。面倒臭がらずにサブの口座を開設しておくようにしましょう。

複数の口座と比較しないと今の口座がベストかわからない


最初に開設した口座をそのままなんとなく使っていることってありますよね。でも他の口座も使ってみないことには、今の口座が本当にベストの選択なのかはわかりようがありません。
こう思うことって結構ありませんか?
- スプレッドは狭いけど、約定までに時間がかかり、よく滑る気がする。
- 早朝や経済指標の発表時に思ったよりもスプレッドが広がっている。
- 長期間ポジションを持っているとマイナススワップが思っていたより大きい。

実際に使用してみないとスプレッドの開き、約定力などは体感できませんよね。
細かいことだと、スワップポイント(金利差)の額や出金までにかかる日数なども業者によって異なります。
どのFX会社も一長一短があるので、1つの業者に不満が出てきた時、別の業者も試してみるともっと自分にあった口座が見つかるかもしれません。

実際に、最初に開設したFX会社よりもっと良いFX会社を見つけたというトレーダーは多いです。
やはり皆どこかで不満に思うところが出てきて「他のFX会社を使ってみたらこっちのほうが良かった!」となるのです。

FX会社ごとに得られる相場の情報が違う
例えば、「GMOクリック証券」だと、「Market Win24」 「ダウ・ジョーンズ」 「日本証券新聞」の3つのニュース情報が取引ツールから見ることができます。
マーケットの最新情報としてはこの3つで十分なのですが、これらは為替の事実情報をメインに発信しています。
アナリストの分析などもっと噛み砕いた情報や分析が知りたい人には、元プロディーラーが動画で相場解説している「JFX」や「FXプライムbyGMO」などで口座を開設すれば、相場の解説動画やアナリストのレポートを見ることができます。
FX会社ごとに利用できるサービスやツールが違う
「DMM FX」や「GMOクリック証券」はスプレッドが狭く、メイン口座として使うには非常に優秀です。
しかし、これらのFX会社はシステムトレード(自動売買)には対応していないので、自動売買やシステムトレードを利用したい場合は、「インヴァスト証券」「アイネット証券」 や 「外為ファイネスト」などを利用する必要があります。
また、どこよりも早く経済指標の結果を知ることができる、外為どっとコムの「経済指標フラッシュ!」もトレーダーから支持されているツールです。
ちなみに自動売買については次の記事でおすすめをまとめています。
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【口コミ・成績比較】FX自動売買おすすめランキング2020年最新版!検証結果と評判でわかる本当に良い自動売買
この記事では、FX歴10年のプロトレーダーが初心者でも勝てる本当におすすめのFX自動売買システムを比較し、徹底解説していきます。 斉藤全てのFX自動売買システムで口座開設し、…
複数口座を使い分ける2つのデメリット


FX口座は口座維持費など一切かかりません。
いくつ開設していても金銭的なデメリットはありません。
では、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
資金が分散される
複数の口座を使い分けるとなると、資金もそれに合わせて分散させる必要があります。
どの口座に資金がいくら入っているのか、ポジションをどれくらい保有しているのか、など覚えているのが少し大変になります。
うっかりポジションを持っていたのを忘れていた、となってしまわないように、自分で把握できる数のFX口座を使い分けましょう。
確定申告時に損益合算をする必要がある
確定申告では、取引をしたすべてのFX口座の損益を確認して合算する必要があります。
年間取引報告書を出して合算するだけなので大した手間ではありませんが、少ししか使っていなかったFX口座だと、うっかり計算するのを忘れてしまいがちになります。
取引に使用した可能性のあるFX口座は忘れないようにしましょう。
複数口座開設するのにおすすめのFX会社
まとめると、複数のFX口座を使い分けると次のようなメリットがあります。
- 手法に合わせて口座を使い分けないと損
- 取引不能になった時のリスクをヘッジできる
- 独自の相場分析を公開しているFX会社もある
- 独自のFXサービスやツールが利用できる
自分の取引スタイルに合わせて口座を使い分けるのがベストなので、私が実際にどのように口座を使い分けているのかを説明します。
デイトレードはスプレッドが狭くて安定している「DMM FX」
普段、デイトレードをする場合は、米ドル円0.2銭、ユーロ円0.5銭など全20通貨ペアでスプレッド原則固定で業界最狭水準の「DMM FX」をメイン口座にしています。
また、デイトレードでは、スプレッドが狭いことはもちろん重要ですが、早朝や経済指標発表前後でもスプレッドが広がりにくいことも重要です。
DMMFXは、他社よりもスプレッドの安定感が高いので、デイトレード用口座としては特におすすめです。
参考記事人気FX業者9社をスプレッドが広がる早朝、指標時で比較してみたスキャルピングはスプレッドが狭く約定力が高い 「JFX」
スキャルピングをする場合は「JFX」がおすすめです。
スキャルピングをする場合は、スキャルピングOKを公言しているFX業者を選ばなければ、最悪の場合口座凍結もありえます。
また、スキャルピングは取引回数が多く、獲得利幅が小さいため、スプレッドが狭い・約定力が高いFX業者を選ぶことが絶対条件となります。
スキャルピングOKを公言しているFX業者の中では、「JFX」が米ドル円0.3銭(原則固定)というスプレッドの狭さ、約定率99.9%という約定力の高さで他社よりも優れています。
参考記事スキャルピングOKのおすすめFX業者をプロトレーダーが徹底比較豪ドル、NZドルのスワップ狙いスイングなら「ヒロセ通商」
豪ドル円、NZドル円でスワップ狙いのスイングトレードをするときは「ヒロセ通商」を使用しています。
長期的にコツコツとスワップポイントを貰うスイングトレードでは、1円でも多いスワップの付くFX業者を選ぶ必要があります。
「ヒロセ通商」は豪ドル円50円、NZドル円60円とFX業界一高いスワップポイントがもらえるので、これらの長期トレードをするなら特におすすめの口座です。
また、少しトレードするだけで餃子やラーメンなどの食品が貰えるキャンペーンも随時行っているので、気になる商品が出たときもヒロセ通商で取引をしています。
株取引、日経先物、オプションをするときは「GMOクリック証券」
「GMOクリック証券」は、私がDMM FXと共にデイトレードでも併用しているFX口座です。
米ドル円0.2銭、ユーロ円0.5銭と全20通貨ペアで原則固定の狭いスプレッドで、値動きが荒い時でもしっかり約定してくれるため2つ目のメイン口座として欠かせません。
また、FXだけでなく株取引、日経先物、バイナリーオプションなど様々な金融商品を1つの証券総合口座で取引できるので、それぞれでチャンスが来た時にすぐ資金移動ができます。
これらを別の証券業者で管理していると、出金依頼をして、2〜3日してようやく着金し、そこから入金して取引という手順を踏まなければいけないので、売買できる状態になる頃にはとっくに手遅れになっています。
様々な用途で持っておいた方が良いFX業者なので、ぜひ口座開設しておくことをおすすめします。
その他の用途別におすすめのFX会社
ここまで紹介した4社は、私が普段のトレードでメイン口座としているFX会社です。
それ以外にも用途に合わせて、おすすめの口座は変わってきますので簡単に以下にまとめます。
1万円などの少額から始めるなら、1通貨から取引できる「SBI FXトレード」
セミナー動画やマーケット情報の充実した「FXプライムbyGMO」
リピート系自動売買なら、コストが最安の「アイネット証券」
システムトレードなら、ストラテジー数世界1位の「インヴァスト証券」
ちなみに次の記事では、各FX会社を独断で点数付けしてランキングにしています。今使っている口座より、もっといい業者が見つかるかもしれませんよ。
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FXの口座開設はいくつまで可能か
基本的にFX口座は別のFX会社であればいくつでも開設が可能です。
実際に私は二桁以上のFX口座を開設していますし、どの業者も手数料や口座維持費がかからないので、何も困ることはありません。
ただ、1つのFX業者に複数口座を開設することは認められていません。
口座の資金を分けて管理したい場合などは、別々のFX会社を利用するようにしましょう。