スマホでもFX取引できるのに、あえてタブレットを使うことには、たくさんのメリットがあります。
「外出先ではスマホで取引できるから必要ないのでは?」「できることはスマホアプリと同じでしょう?」と思うかもしれません。
この記事では、そのメリットと、タブレットにオススメのFX業者、注意点を詳しく解説していきたいと思います。
まず国内の主要なFX業者を比較した結果、はっきり言えることは次の3つです。
- ヒロセ通商:iPad専用アプリは、高機能で信頼性がある
- FXプライムbyGMO:iPad専用アプリは、スマホアプリと大して変わらないが、信頼性がある
- MT4:タブレットアプリのチャートソフトとしては優秀
上記以外は、「たまたまタブレットを持っていたので、スマホより大画面でFXができる」程度のメリットしかないので、わざわざ、そのアプリのためにタブレットを購入するほどではありません。
しかし、ヒロセ通商、FXプライムbyGMO、MT4は別格です。タブレットアプリとして最高のスペックでPCにも引けを取りません。
あと気をつけなくてはいけないのは、タブレットアプリの出来が良いだけではFX業者を選ぶ理由にならないことです。
取引コストであるスプレッドの狭さ、約定力の高さ、など総合力の高さが重要です。
それらを踏まえてタブレットでFXをするのにおすすめのFX業者はここです。
タブレットでFXするなら「ヒロセ通商」がおすすめ!
タブレットPCメインでFXトレードをするなら「ヒロセ通商」がおすすめです。
「ヒロセ通商」は、「スプレッド業界最狭水準」「豪ドル円・NZドル円の業界一高いスワップポイント(金利差)」「豊富な食品キャンペーン」「1000通貨の少額取引が可能」なことが特徴です。
スプレッドはやや広がりがちですが、約定力が高く、取引ツールも高機能で使いやすいです。また、スキャルピングなどの短期取引を容認している数少ない国内業者です。
高金利通貨のスワップポイントも高く、スワップポイント狙いのスイングトレーダーにも向いています。
各種キャンペーンも豊富で食品を貰いながら楽しくトレードができるので、資産の増減以外にもメリットが欲しいという人におすすめです。
- 3年連続「オリコン日本顧客満足度ランキングFX取引部門総合第1位」
- 餃子、チャーハン、うどんなど食品キャンペーンで会社員・主婦から支持
- 高スワップポイント狙いの長期スイングをしたい人に最適
タブレットPCは最もバランスのとれたツール
FX取引をする上で、端末に必要なものは、「画面」「取引ツール・アプリ」「通信回線」の3つだけです。
あとは、どんな端末を使うかは「持ち運びができるか?」「その端末のトレードツールに必要な機能があるか?」などで判断します。
そこで、次の表を見ていただければ分かる通り、タブレットはいろいろな端末の中でも最もバランスが取れたトレードツールです。
画面 | 入力 | 回線 | 持ち運び | ツールの機能 | |
---|---|---|---|---|---|
スマホ | 最も小さい | タッチ | 電波 | 最も手軽 | 簡易的 |
タブレット | まあまあ大きい | タッチ | 電波 | そこそこ手軽 | スマホよりは高機能なものもある |
ノートPC | まあまあ大きい | マウス/トラックパッド | 電波・有線 | 持ち歩くには重い | 高機能 |
デスクトップ | 最も大きい | マウス | 電波・有線 | 持ち運び不可 | 高機能 |
基本的に、FX取引だけするのであれば、キーボードは不要ですね。また、画面はそこそこ大きくないとチャートが見づらく、価格の文字が小さ過ぎて間違った取引をしてしまいそうです。
機能はデスクトップのダウンロード版には敵いませんが、スマホアプリよりも高機能なタブレットアプリをリリースしているFX業者もあります。
また、持ち運びに関しては外出先での利用に限らず、自宅で料理中、トイレ中、入浴中にだって取引できてしまいます。
スマホだと画面が小さく、ノートPCだと大げさ過ぎるので、タブレットはちょうどいいのです。
FX業者7社のチャート機能評価とスペック比較
今回は、次の国内メジャーFX業者7社のタブレット対応状況を比較・評価しました。パソコン・スマホのトレードツールに関しては、どこも定評のあるFX業者です。
しかし、多くのFX業者で全く異なるシステムを採用しているので、機能も対応機種・システム利用環境もさまざま。当然、タブレットの対応も各社でアプローチ方法が違います。
ヒロセ通商、FXプライムbyGMO
「ヒロセ通商」「FXプライムbyGMO」は、スマホよりも高機能なiPad専用アプリを提供しています。
Androidに関してはスマホと同様の機能です。
GMOクリック証券
「GMOクリック証券」は、スマホアプリをタブレットにも対応させており、出来ることはどちらも同じです。
DMM FX
「DMM FX」は「DMM FX ADVANCE」がiPadで利用可能ですが、スマホアプリよりも機能がかなり劣っています。
DMM FXはスマホかパソコンでの取引をオススメします。
SBI FXトレード、外為オンライン
「SBI FXトレード」、「外為オンライン」のモバイルアプリは、タブレットは動作推奨環境外です。インストールして見ることは可能ですが、動作保証はしていません。
タブレットでトレードするにはちょっと不安なのが、チャートを見る程度なら大丈夫そうです。(正しく表示されない可能性もあり)
MetaTrader4(MT4)
「MT4」は、iPad・Androidタブレットどちらにも完全に対応しています。
次に、互換性と動作推奨環境を考慮して、タブレットで最も安全で高機能な取引方法で各社を比較します。タブレットに正式対応していないFX業者は、参考までにスマホアプリで比較しています。
チャート機能の評価
A:快適 B:普通 C:不満
FX業者 | GMOクリック 証券 | DMM.com 証券 | FXプライム byGMO | ヒロセ通商 | SBI FX トレード | 外為 オンライン | MT4 |
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評価対象ツール | FX DASH | DMMFX STANDARD | プライム アプリS | LION FX | スマホ用 アプリ | スマホ用 アプリ | タブレット用 アプリ |
スマホ・タブレット 兼用アプリ | ブラウザ ツール | iPad用 アプリ | iPad用 アプリ | ||||
操 作 性 | B | B | A | B | C | C | B |
デザイン | A | B | B | B | B | B | B |
カスタマイズ性 | C | C | B | B | B | C | A |
テクニカル分析 | B | C | B | B | A | C | A |
スペックを比較
◎:利用可 △:条件付き ×:利用不可/なし
FX業者 | GMOクリック 証券 | DMM.com 証券 | FXプライム byGMO | ヒロセ通商 | SBI FX トレード | 外為 オンライン | MT4 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
評価対象ツール | FX DASH | DMMFX STANDARD | プライム アプリS | LION FX | スマホ用 アプリ | スマホ用 アプリ | タブレット用 アプリ | |
スマホ・タブレット 兼用アプリ | ブラウザ ツール | iPad用 アプリ | iPad用 アプリ | |||||
通貨ペア | 20種類 | 20種類 | 20種類 | 50種類 | 26種類 | 24種類 | FX業者 による | |
チ ャ ー ト | 時間足 | 17種類 | 11種類 | 13種類 | 14種類 | 12種類 | 15種類 | 9種類 |
足種 | 5種類 | 2種類 | 5種類 | 5種類 | 1種類 | 2種類 | 3種類 | |
画面分割 | × | × | 4画面まで | 4画面まで | 3種類 | × | × | |
注文機能 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
テ ク ニ カ ル | トレンド系 (同時表示数) | 6種類 (3種類) | 4種類 (2種類) | 7種類 (2種類) | 9種類 (3種類) | 9種類 (1種類) | 6種類 (1種類) | 7種類 (無制限) |
オシレーター系 (同時表示数) | 5種類 (3種類) | 1種類 (2種類) | 8種類 (1種類) | 10種類 (1種類) | 13種類 (2種類) | 8種類 (2種類) | 13種類 (無制限) | |
その他 | × | × | ぱっと見 テクニカル | × | × | × | 10種類 | |
描画ツール | 5種類 | × | 1種類 | 6種類 | 3種類 | × | 24種類 | |
アラート機能 | × | × | × | ◎ | ◎ | ◎ | × | |
デモツール | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | × | ◎ | FX業者 による |
タブレットでのFXトレードにおすすめのアプリ
ヒロセ通商(LION FX for iPad)
「ヒロセ通商」のLION FX for iPadは、同社のスマホアプリに比べ、非常にたくさんの機能が追加されています。主な追加機能は次の通りです。
- 反対売買時の決済を、約定日時の新しい順、評価損益の少ない順、評価損益の多い順に設定し、パソコンと設定を共有可能
- 両建て有無の設定を、パソコンと共有可能
- ポジションロック機能搭載。パソコンでロックしたポジションもiPadで共有可能
- チャート上に、保有ポジションや予約中の注文を表示
- Lot数/許容スリップ、指値/逆指値、トレール幅/決済pip差(トレール・指値・逆指値)など通貨ペア毎に個別で設定可能
- パソコンでしかできなかった「通知メール」「アラートメール」の設定が可能
「LION FX for iPad」は、モバイル端末のトレードツールの枠を超えて、パソコン版の「LION FX」に、ほぼ近い性能を実現しています。
画面が大きく高機能なため、タブレットを使うことのメリットを存分に引き出したアプリだと言えます!
Androidタブレットの場合は、スマホアプリと同一機能のため、「ヒロセ通商のスマホアプリ」をごらんください。
パソコン画面と見間違うほどの取引画面
チャート上に、保有ポジションや予約中の注文を表示
注文履歴の確認も、この通りとても見やすい!
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ヒロセ通商(LionFX)を辛口評価!アプリの評判と口コミとデメリットも!
ヒロセ通商(LionFX)は、狭いスプレッドでスキャルピング推奨を公言している数少ないFX業者です。 1000通貨単位から取引できる、約定力が高い、スワップポイントも高い、キャン…
ヒロセ通商(LION FX for iPad)スペック
通貨ペア | USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPY、 NZD/JPY、CAD/JPY、CHF/JPY、ZAR/JPY、 EUR/USD、GBP/USD、EUR/GDP、AUD/USD、 EUR/CHF、EUR/AUD、AUD/NZD、EUR/CAD、 AUD/CHF、HKD/JPY、AUD/CAD、CAD/CHF |
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時間足 | TICK、1分足、5分足、10分足、15分足、 30分足、1時間足、2時間足、4時間足、 8時間足、12時間足、日足、週足、月足 |
表示タイプ | ライン、ローソク足、バーHLC、バーOHLC |
画面分割 | 1画面、2画面、3画面、4画面 |
注文機能 | クイック注文 |
その他 | × |
トレンド系 | 単純移動平均、指数平滑移動平均、HLバンド、 ボリンジャーバンド、一目均衡表、パラボリック、 GMMA、スパンモデル、スーパーボリンジャー |
オシレーター系 | ストキャスティクス、平均足、MACD、 DMI、RCI、RSI、RVI、ROC、 ウィリアムズ%R、アルティメットオシレーター |
その他 | × |
描画ツール | 平行線、水平線、垂直線、直線、 フィボナッチリトレースメント、フィボナッチファン |
アラート機能 | ◎ |
デモツール | ◎ |
FXプライムbyGMO(PRIMEアプリS for iPad)
「FXプライムbyGMO」のPRIMEアプリS for iPadは、同社のスマホアプリに比べチャートの表示タイプの種類が多く、スマホアプリではできなかった画面分割が可能、ハイスピード注文では1タップでドテンが可能、チャート上に保有ポジションや予約中の注文を表示可能といった特徴があります。
スマホよりも柔軟性があり、スピード重視の取引向きですね。ただし、テクニカルの種類はスマホアプリと同じです。
チャート機能はMT4より劣りますが、取引の面では、優れた機能が備わっています。
Androidタブレットの場合は、スマホアプリと同一機能のため、「FXプライムbyGMOのスマホアプリ」をご覧ください。
チャートをタップして即注文が可能
画面が大きいので、設定画面も見やすく分かりやすい!
画面分割したチャートを見ながら、ワンクリックでハイスピード注文
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FXプライムbyGMOを辛口評価!アプリの評判と口コミ
FXプライムbyGMO(選べる外貨)は20種類以上のマーケット情報や動画セミナーなど充実したサポート体制があり、FXを勉強したい初心者にはおすすめです。 また、トルコリラ円のスワ…
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FXプライムbyGMO(プライムアプリS for iPad)スペック
通貨ペア | USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPY、 NZD/JPY、CAD/JPY、CHF/JPY、SGD/JPY、 HKD/JPY、ZAR/JPY、TRY/JPY、EUR/USD、 GBP/USD、AUD/USD、NZD/USD、EUR/GBP、 EUR/AUD、GBP/AUD、MXN/JPY、PLN/JPY |
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時間足 | TICK、1分足、5分足、10分足、15分足、 30分足、1時間足、2時間足、4時間足、 8時間足、日足、週足、月足 |
表示タイプ | ローソク足、平均足、P&F、新値足、カギ足 |
画面分割 | 1画面、2画面、3画面、4画面 |
注文機能 | ハイスピード注文 |
その他 | × |
トレンド系 | 移動平均、指数平滑移動平均、 ボリンジャーバンド、一目均衡表、パラボリック、 エンベローブ、フィボナッチ |
オシレーター系 | ストキャスティクス、モメンタム、 %Rオシレーター、MACD、DMI、RCI、RSI、ROC |
その他 | ぱっと見テクニカル |
描画ツール | トレンドライン |
アラート機能 | × |
デモツール | ◎ |
MetaTrader4(MT4)
もともとMT4は、スマホアプリが「テクニカルの種類の多さ」「描画ツールの種類の多さ」で優れています。
もちろん、タブレットアプリにもその特徴が備わっているのですが、さらにタブレットのメリットを活かした便利機能がいろいろと追加されています。
まず、下のチャート画像を見てもらうと青いサークルがあります。実はこれがメニューです!左側にもメニューはありますが、チャートの好きな箇所をタップするとこの青いサークル状メニューが現れます。
ただでさえタッチ画面は、マウスカーソルが無いので操作が楽なんですが、このサークル状メニューは、慣れると各種操作が一瞬で完了します。
チャートをタップしてサークル状メニューを即表示
また、画面分割は最大4分割まで可能ですが、分割方法が垂直、水平、タイル状から選択できます。
つまり、垂直分割であれば値幅で比較、水平分割であれば時間軸で複数のチャートを比較できるということです。
画面分割方法が「水平」「垂直」「タイル」から選択可能
もちろんチャートを見ながら発注も可能。大きな画面で悠々とトレードができます。残念なのは、デザインが白を基調とした1種類のみで、スマホで選択できるダークカラーにできないことです。
広い画面で、チャートを見ながら注文可能
MT4でトレードをするためにはMT4対応のFX業者で口座開設をする必要があります。次の記事で徹底比較していますので、参考にしてみてください。
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MT4対応おすすめ国内FX業者を徹底比較【2022年版】
このページではMetaTrader4(MT4)に対応したおすすめの国内FX業者・証券会社を徹底比較していきます。 各FX業者ごとで、スプレッドや取扱通貨ペアの違い、オリジナルのインジケ…
MT4のスペック
通貨ペア | FX業者による |
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時間足 | 1分足、5分足、10分足、15分足、20分足、 30分足、1時間足、2時間足、4時間足、 6時間足、8時間足、12時間足、 日足、週足、月足 |
表示タイプ | ローソク、バーチャート、ラインチャート |
画面分割 | 1画面、2画面、3画面、4画面 |
注文機能 | ◎ |
その他 | × |
トレンド系 | 移動平均線、EMA、ボリンジャーバンド、 一目均衡表、GMMA(SMA)、GMMA(EMA) |
オシレーター系 | MACD、RSI、DMI、RCI、ストキャスティクス、 スローストキャスティクス、乖離率、サイコロジカル |
その他 | × |
描画ツール | × |
アラート機能 | × |
デモツール | FX業者による |
タブレットでトレードするときに気をつけること
タブレットでトレードする際には、タブレット特有の3つの注意点があります。
通信会社の選択
タブレットでインターネット接続しFXをするには、次の3つの方法があります。
- 自宅のインターネット回線に無線接続する
- スマホを通じてテザリングする
- タブレット用に通信会社とWi-Fi契約する
外出先で取引するためには、2番か3番のどちらかでインターネット接続する必要があります。
通信会社と契約プランによって、「通信エリア」「通信速度」「月額料金」「月のデータ容量」が変わるので、最適なプランを選択する必要があります。
料金の安いMVNO(主に、大手通信事業者の通信回線をレンタルし、自社ブランドの格安SIM販売・サービス提供を行う業者)を利用しても良いかもしれません。
しかし、MVNOの格安SIMは、まだまだ通信エリアが限られ、通信速度が不安定な地域・時間帯があります。
また、一定期間のデータ通信容量合計が一定容量を超えると(一般的に3日間で3GB)、数日間は「速度制限」がかかり、メールの送受信も苦労するような超低速になってしまうので注意しましょう。
互換性と動作推奨環境
iPadでiPhoneアプリの利用、またはAndroidタブレットでAndroidスマホアプリの利用は、それぞれ互換性があるので使えることは使えます。
しかし、アプリによっては正しく動作しない可能性があるので注意が必要です。
iPhoneとiPadについては、それぞれ専用のOSで動作しているため、サイズが違うだけでなく細かな機能も違います。表示のズレや誤動作の可能性があり、トレードするには不安です。
そのため、なるべくFX業者がタブレット向けに開発したアプリか、きちんとタブレットで動作確認をしたアプリを利用した方が良いでしょう。
それ以外のアプリは、FX業者が動作推奨環境外としているため、問題が問題が生じた場合には全て自己責任となってしまいます。
バッテリー
最後にバッテリーです。タブレットの場合は、スマホより使用頻度が少なく、バッテリー容量も大きいため、充電頻度も4~5日に1回で良い時もあります。
FXアプリは、チャートが自動更新されることで、数秒単位でデータの送受信を行います。
そのため、バッテリーには結構な負荷がかかるので、旅行中などは、モバイルバッテリーを持ち歩くなど、何か対策をした方が良いかもしれません。